喫煙or禁煙について考えてみた
昨今、喫煙者にとっては世知辛い世に中ですね。路上喫煙は禁止になる地域も多く、基本建物内は禁煙になり喫煙者は外の喫煙所へ追いやられてしまいます。
新幹線内の喫煙スペースもなくなり、ホームの喫煙場所は一番端っこなので新幹線がきたらダッシュすることもしばしば。愛煙家からすれば喫煙行為自体を否定された気分で元々分煙や周りに気を使っている喫煙している人達でも気分の良いものではありませんね。
出典:https://www.suntory-kenko.com/
一昔前は自宅内でもお父さんやおじいちゃんなどがダイニングで食事前後、普通にタバコを吸っている姿は特に違和感もなくごく自然な一般家庭の風景でもありました。その姿も時代と共に窓際へ追いやられ、換気扇の下へ追いやられ、最終的には上着を羽織ってタバコを吸いに外に出る・・・世知辛いですね・・・。
喫煙or禁煙についてもちろん正解はないと思いますが、メリット、デメリットを取り上げた上でこの記事を見た方の何かしらのタバコに対する考え方に影響できたら幸いです。
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喫煙者の割合
厚生労働省の2022年時点での喫煙者調査で習慣的に喫煙している割合が発表されています。
※全国の20歳以上の男女およそ5000人を対象に調査
男性:24.8%
女性:6.2%
男女:14.8%
飲食店など、屋内での禁煙、路上喫煙禁止条例など、喫煙場所の著しい減少や、タバコ自体の増税などが原因だと思えますが、喫煙割合は過去最低です。
実際に喫煙している割合の中で禁煙したいかとの問いに対しては
男性:21.7%
女性:36.1%
喫煙者の中でもある一定数は禁煙したいと思っている方が存在します。世知辛い世の中で肩身の狭い思いもしているのでしょうか。
喫煙とはある種中毒症状で実際には辞めたいが、いざやめられないという方も多くいます。
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喫煙or禁煙?メリット・デメリット
喫煙者or禁煙者それぞれの言い分があると思いますが、それぞれのメリット・デメリットを社会的、医学的に見ていきましょう。
喫煙のメリット
喫煙は健康や身体に多くの悪影響を及ぼすことが広く知られておりますね。それでもあえて喫煙による「メリット」として挙げられることもあります。
ストレスの解消
喫煙をした際、ニコチンが脳に作用することでリラックス感を感じることがあります。一部の愛煙家は「ストレス解消」として喫煙を肯定的にされる方もいます。
集中力が向上する?
ニコチンは脳内でドーパミンやアセチルコリンを分泌させます。それらが影響し、一時的に集中力が増すと感じることがあります。このため、タバコを吸うことで集中力が高まったとという経験をされた方もいます。
社交的なつながり(タバコミニケーション)
過去には、会社内や屋内で喫煙者同士が集まる場所やシチュエーションがが多かったため、喫煙や喫煙スペース内で取引相手や会社の上司や部下など、喫煙者同士の社交的なつながりを持つことができる場所であったことは否定できず、喫煙の場はしばしば会話や交流のきっかけとなっていました。
一時的な快感
喫煙を行うことで、気分が上がったりリラックスしたと感じる方が多くいます。ただ、この快感はニコチンの脳に作用した結果で、悪い言い方をすると「依存的な快感」でもあります。
【喫煙メリットの注意点】
ご紹介したメリット」はすべて一時的なものであり、長期的な喫煙は、健康リスク(肺癌、心疾患、呼吸器系の疾患など)の方が圧倒的に大きくなります。依存状態に陥るとそもそもメリットなどを感じることなく惰性的に喫煙を続けてしまいます。その結果、健康への悪影響が蓄積され、喫煙者の健康リスクに多くの影響を与えることになります。
喫煙のデリット
喫煙者メリットでお伝えしたように、喫煙自体には多くの身体への悪影響がすでに医学的に立証されています。あえて記述する必要があるかわかりませんが、喫煙をすることで以下のデメリットが存在します。
健康・身体へリスク
喫煙が引き起こす健康への悪影響は非常に深刻です。以下のような疾患のリスクが高まることが分かっています。
肺がん
ご想像の通り、喫煙は肺がんの最大の原因とされ、非喫煙者に比べ、肺がんのリスクが高くなります。さらに喫煙による肺がんの場合、進行が速く、治療が難しいと言われています。
心臓疾患
喫煙は心臓に負担をかけます。心筋梗塞や脳卒中(脳梗塞や脳出血)のリスクを高め、ニコチンが血管を収縮させることで血圧をも上昇させるため、血管の健康被害に繋がることも多くあります。
喉や口腔のがん
喫煙はタバコの煙に含まれる有害物質が口腔や喉の粘膜に影響を与えます。喉頭がん、口腔がん、食道がんなどのリスクを高めます。
呼吸器系の病気
喫煙することで、肺への影響は記述した通りですが、呼吸器系にも影響を与え、喘息や慢性的な咳、痰の増加などの病気を引き起こす原因となります。
免疫機能の低下
タバコに含まれる有害物質は免疫系に悪影響を及ぼすことが分かっています。感染症にかかりやすくなるほか、風邪やインフルエンザなどの比較的軽い症状でも回復が遅くなることがあります。
肌や皮膚への影響(老化)
喫煙は皮膚の血流を悪化させ、シワやたるみ、肌荒れを引き起こす肌トラブルの原因となります。肌が乾燥したり、弾力を失うことで老化を促進させてしまうことも分かっています。
味覚・嗅覚の低下
タバコを辞めたら食事がおいしくなったと聞くことが多くあります。喫煙は味覚や嗅覚を鈍くすることに繋がり、食事本来の味や香りを楽しめていないことがあります。
歯や口臭の問題
喫煙によって歯が黄ばみ、口臭が強くなることがあります。歯周病のリスクも高まり、歯の健康が損なわれます。
経済的な負担
タバコの費用
喫煙者は、その中毒性からタバコを継続的に購入する必要があり、長期的には大きな金銭的な負担となります。例えば、1日に1箱のタバコを吸う場合、年間で数十万円の費用がかかることになります。
社会的・心理的な影響
喫煙者に対しては、社会的な偏見や周囲へ与える健康リスク(受動喫煙)からネガティブな見方をさることが多くあります。普段身近にいる方への影響は大きく喫煙者以上のタバコによる健康被害も多く聞かれます。喫煙場所や周りに気を使いながら肩身の狭い思いをしながら喫煙する必要があります。
ニコチン依存症
タバコがやめられない=ニコチン依存していることが多く、タバコを吸わないと落ち着かなくなったり、イライラしたりすることがあります。この依存症は、禁煙が難しくなる大きな原因となり、精神的な苦痛やストレスを引き起こします。
ドラマや映画でイケメン俳優やダンディな俳優さんがタバコを吸っている姿は男なら格好良く見えることが多いと思います。喫煙の入り口はそういったメディアや格好つけることかもしれません。ただし、喫煙は短期的には一時的な快感やストレス解消を感じることがありますが、長期的な健康リスクや生活の質の低下を考慮すると、喫煙のデメリットは非常に大きいと言えますね。
喫煙or禁煙 まとめ
令和の時代、SNSやメディアなど、喫煙という行為に対して厳しい目が向けられている事実は変わりありませんし、これからもっと厳しくなっていくのは容易に想像ができます。
健康被害ありきで喫煙しているからほっとけと、個人の問題だけで済ます時代ではなくなってきていますね。品質面は企業努力もあり一昔前に比べよっぽど健康面やニオイなど向上されているとはいえ、喫煙が原因で発生する健康問題や経済的な負担、社会的な影響は、個人だけでなく、周囲の人々にも大きな影響を与えているのも事実です。
当記事ではあくまでも禁煙を進めているわけではなく、そういった時代において喫煙する側も場所やマナーを守り喫煙することが大切だと伝えたいのです。
また、これを機に禁煙を考えている方は、それによって健康や生活の質が改善され、リスクを大きく減らすことができます。禁煙は非常に難しいです。もし喫煙をやめたいと考えている場合は、禁煙支援プログラムやカウンセリング、薬物療法などの方法も有効ですので一度調べてみてはいかがでしょうか。
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